イラスト初心者に贈りたい「悪い思い込み」集
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2019年4月23日

趣味でイラストを描いているコンコンタです。

練習を始めたのは20歳くらいからですので、イラスト歴は7年くらい。

 

SNSなどで素敵な萌え絵やカッコいいイラストを見て、自分も練習を始めた方も居ると思います。

そんな方に最初に贈りたい言葉は、「小さいころからお絵描きをしてきた人とは根本的に違う」ということです。

 

自分が練習し始めだったころを思い出して「あれは悪い思い込みだったな」というものをまとめてみました。

イラスト初心者、もしくはこれから練習し始めの人の参考になればと思います。

 

 



 

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やめればよかった思い込み ~練習方法編~

達人のメイキングを真似すべき?!

イラストの勉強ってそもそも難しい。

上手な人にコツを聞いても、ひたすら描け!って感じのことばかり言われる。

言いたいことは分かるけど、描いても描いても上手くなってる気がしない・・・。

 

そこで僕が頼りにしたのがメイキング動画!

上手な人たちがどんな風に下書きをしてどんな風に線画を仕上げて、どんな風に色を塗っていくのかを作業過程を観ることで学ぼうということです。

これは理にかなっています

 

しかし、僕が悪かったのはその作業過程を完全に真似ようとしてしまったこと

検索して上位に引っかかるような実力のイラストレーターさんの作業過程は完全に職人技

初心者が躓くような工程はパパッと済ませるか、省略されてしまっていることが多いです。

 

棒人間のようなラフからいきなり可愛い美少女の絵が仕上げられるなんていうのは達人の域!
完全に初心者には無縁の手順です。

 

初心者なら基本に忠実に多数の工程を踏んでいきましょう。

棒人間のようなラフを描き、素体フィギュアのような下書きを描く。

その後、髪型、服、顔を付けた綺麗な下書きを描いて、ようやくペン入れ。

このぐらいやらないとなかなか形にならないと思います。

(少なくとも僕はそうです。)

 

時間がかかっても、結果として良い物が仕上がった方が次のモチベーションにも繋がるはずです。

 

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僕の場合は線画だけでも多数の工程!

 

 

上手な人はササっと描ける?!

漫画家さんの作業過程とか、ライブペイントとか凄まじい速さです。

さらさらっと10分もかけずに垢ぬけたキャラ絵を描く姿は、TVでも取り上げられたりしてます。

 

しかし、これは特殊な訓練を積んでいるからです。

絵が上手い=ササッと描けるわけではありません。

短時間で描くのは漫画家に必要な素養として、それ用の訓練を積んでいるからです。

 

漫画家を目指している人ならともかく、イラスト初心者にはこれまた無縁の話。

変に真似をして自信を失わないようにしましょう!

 

 

 

技量はジジイとババアを描くとわかる?!

絵を描かない人が時々言っている気がするこの理論。

昔、僕は本気にしてしまいました。(笑)

 

そもそも、絵にだって得意不得意やら専門分野があります。

シワシワなリアル絵を練習してきた人と、かわいい萌え絵を練習してきた人では描けるものが違うのが当たり前

何が描けるから絵が上手いとか、そんなことは無いでしょう。

 

初心者はとにかく、描きたいものを描いて練習しましょう。

プロを目指すのでなければ、お絵かきに割ける時間も限られていますし、自分の描きたい目標の絵に向かって最短ルートで進むべきです。

 

 

 

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やめればよかった思い込み ~心がけ編~

自分は上達が遅い

これが一番やめれば良かった思い込み

周囲と自分を比較して、自分に自信を失うっていうよくあるやつ。

 

こうなる人は多いですが大抵の場合比較対象が悪いです。

まず、イラストを大人になってから練習し始める人ってそうそう居ない。

上手な人は大抵、子供のころからお絵描きに興味があって続けてきた人のハズ。

いくら年齢が近くても、10年以上経歴差がある人と比べたら落ち込むのも当然です。

 

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3倍の量練習しても数年では追いつけない!

 

あと、よくあるのは「2年前から絵の練習を始めました!」みたいな感じの上手い人を見て落ち込むタイプ。

冷静になって考えて欲しいのは、2年前からっていう部分がどれだけ信用できるのかって話!

 

そもそも数字が合ってるのかわからないし、(本格的に練習量を増やしたのは)っていう話かもしれない。

絵の技量 : 練習期間 の比をアピールする人は練習期間の方を短く見せがちです。

あまり本気にせず、「へー、上手だなー」って流せる大人でいましょう。

 

 

デジタルは卑怯?!

昔の僕はアナログ至上主義でした。

だって描いた線を簡単で消せるのとか、「戻る」ボタンでやり直せるのとか便利すぎてズルく見えたんだもん!

 

しかし、実際これらの便利機能があったところで絵が上手く描けるわけではありません。

基本、デジタルで上手い人はアナログでも十分描けますし、描けなかったとしてもそれは作業道具に慣れていないだけ。

画力というものはどちらも変わらないでしょう。

 

僕はむしろ、初心者こそデジタルで練習することをお勧めしたいです。

描いたものを簡単に消せる、動かせるというのは様々なトライ&エラーができるということ。

上手くいかないときに納得いくまで何度も書き直せます。

 

線画消せないアナログでは、ペン入れ後にデッサンの崩れに気が付いたとしても、そのまま色塗りに進まざるをえません。

自分の絵の改善案を試せずに終わってしまうことになります。

 

とはいえ結局のところ、どちらで描いても練習にはなると思います。

自分のモチベーションが続く方で練習するのが一番でしょう。

 

 

 

弘法筆を選ばず?!

さっきのアナログデジタル問題とちょっと似た話。

要は練習段階から良い道具を揃えるべきかどうかってこと。

 

昔、何か勘違いしていた僕は良い道具を使うのは甘えているような気がして、ペンタブでのデジタル絵の練習をしていませんでした。

まず、冷静にかんがえて僕は弘法じゃないし!
筆を選んでベストを尽くすべきでしょ!

 

上手に絵を描けなかったとき、大切なのは振り返って原因を探すこと

その時、「もしかしたら良い道具を使っていればかけたのかも?」なんて思っていては、本当の原因にたどり着けません。

上手くいかなかった要因の候補を潰すためにも、出来るだけ良い道具を使って練習すべきです。

 

 

 

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モチベーションを維持してたくさん描くこと!

これこそが絵の上達のために最も重要だと思います。

他人に惑わされて自分のやりたいことを見失うことは絶対に避けたいです。

大人になってからイラストの練習をするということは本業との両立が必要という事。

できるだけ効率よく、楽しく練習を続けられる方法を見つけられると良いですね。

・・・他人事じゃない。練習しよ