お遊びお絵かきマンのコンコンタです。
初心者が最初に悩むのは恐らく道具について。イラストの初心者はどんな道具で練習すればいいんでしょうか。
絵を描いているよりも作業環境について考えている時間の方が長い僕の意見を記事にしました。
結論から書くと圧倒的に液タブ推しです。
根拠やらメリットデメリットを詳しく書いていきます。

図に表すとこんな感じ
縦軸は片付けやすさ、騒音などを考慮した使いやすさ
横軸は画材としての描きやすさを表しています。

液タブがおススメ!
何がそんなにいいのか
僕の最推しツールは液タブです!実際に使っています。
何と言っても、紙と同じように画面に直接書けるというのがとっつきやすくて良い!
描きやすさについては製品によるし、やはり画面上に書くので紙と同じというわけにはいきません。
しかしながら、描く楽しさについては他の道具に比べて一線を画しているでしょう。
ペイントソフトを操作するのもペンタブに比べてやりやすくてストレスが少ない!
ペンタブは正面にあるディスプレイを見ながら描くことになるので、手元を見ずに描くことに慣れる必要があります。これは初心者にとっては中々のストレスです。
アナログと比較しても、消しゴムのカスやインクの汚れを気にする必要もなく、何度も消したり描いたりできて気持ちいいです。
wacomのCintiq Companionシリーズや、Mobile StudioシリーズはPCに接続する必要がなく液タブ単体で絵を描くことができます。
昔引っ越しの多い生活をしていた時にはかなり助かりましたし、場合によってはうつぶせで寝ながら描いたりできるので絵をかく手軽さが大きく変わります。
(僕は数年間Cintiq Companion2を愛用しています)
イラストをたくさん描いて練習したい!という方は初期投資額は多くなりますが、液タブの購入をお勧めしたいです。

液タブのメリットまとめ!
- ペイントツールの操作がしやすい
- 手元を見ながら描けるので、慣れが早い
- 総合的にストレスが少なく、描いていて楽しい

独立した液タブなら寝ながらでも描ける!
液タブのデメリット
最推しの液タブにもデメリットはあります。
まず第一に高額であることが挙げられます。
液タブは相当安い物でも6万円程度はします。新しいモデルになれば20万円程度の出費は覚悟しなければなりません。
高い物と安い物の大きな差の一つとしては、マルチタッチ操作の可否があります。
ペン先だけでなく、指で画面をタッチしての操作が可能かどうかという事ですが、これは操作感に結構差が出ます。
例えば、キャンパスを横にずらしたいときはタッチパネル操作なら指でフリックするだけです。しかし、タッチパネル操作不可であれば、「移動ツール」を選択してキャンパスを移動するか、キーボードのショートカットなどを使わなければなりません。
他のデメリットとしては、排熱と騒音が挙げられます。
液タブは熱を持ちやすく、かなりの熱気が放出されます。夏場などは部屋の暑さが増す上に、排熱するためのファンがフル稼働するため、多少の騒音が鳴ります。
静かに作業したい人には、少しだけ気になるかもしれないので買う前に覚悟しておきましょう。
あと、液タブは大きくて重たいので、出したりしまったりするのには少し不便です。
絵を描くときには最推しのツールですが、絵を描かないときには一番厄介な道具かもしれません

液タブのデメリットまとめ!
- 基本的に価格が高い
- 大きくて重いので絵を描かない時は邪魔
- 排熱と騒音が気になる

ペンタブは人を選ぶ
一番手軽なデジタルイラストツール
ペンタブは非常に手軽なデジタルイラストツールです。
価格は安い物なら6~8千円程度、良い物でも2万円程度で購入することができます。液タブと比較するとかなり手頃です。
液タブに乗り換えた人のお下がりが中古で出回ることもあるのでもっと安く手に入るかもしれません。
ペンタブ単体なら小さくて軽量なので片付けも楽々。液タブと違って排熱は無いし音も出ない。
昔はデジタル絵はペンタブがド定番だったこともあり、使い方のコツなどを教えてくれる人もたくさんいます。
それと、手が邪魔にならないというのもメリットです。
例えば、液タブに右手で絵を描いていれば、ペンを持っている手の下に書いてある部分は見えなくなります。
ペンタブなら描く場所と絵が描画される場所が違うので、常に絵の全体を見ることができます。
ペンタブ慣れしている人にとっては結構重要なメリットなんだとか。

ペンタブのメリットまとめ!
- 価格が安め
- 軽くて小さいので片付けが楽
- 自分の手が邪魔にならない
ペンタブのデメリット
「じゃあデジタル絵初心者はまずペンタブから入るべきなのでは?!」と言いたくなりますが、そうも言いきれません。
ペンタブの最大のデメリットは、他のお絵描きツールと比べて描く姿勢が違うということです。
ペンタブは通常、PCなどに接続して使用します。
描くのは手元、見るのはPCのディスプレイになりますので、感覚が少し独特です。加えて、当然ペンタブよりもディスプレイ表示の方が大きいので手元のペンで引いた線と画面で見える線の長さが違うということも起こります。
最初のうちは思い通りに線が引けずイライラしてしまいがちです。
(実際、僕はどうしても受け入れられず液タブ購入までペンタブはあまり使わずにアナログ練習ばかりしていました。)
とはいえ、慣れてしまえば大きな違いではないので、ペンタブでの練習が他の道具で活かせないなんてことはありません。
ペンタブで上手に描ける人は他の道具でも上手なので、最初の違和感さえ克服できれば良い選択肢になるでしょう。

ペンタブのデメリットまとめ!
- 描く姿勢が独特
- 画面の大きさと手元の装置の大きさが違う

ペンタブの姿勢はちょっと独特
ペンタブユーザーはベテランが多い?!
これは個人的な所感ですが、ペンタブユーザーはベテラン絵描きさんが多いです。
「使い慣れているから今も使っている」という人が多い印象で、「ペンタブが絶対に良い!」と言っている人は少ないと思います。
なので、価格や大きささえ受け入れられれば液タブを買うのが無難というのが世間的にも一般的なようです。

一見手軽なアナログ しかし!
圧倒的安さがメリット
いうまでもなく最安なのがアナログ。デッサンの練習だけなら紙とペンがあればすぐにでも始められる。
電源が必要ないので、場所を選ばないのもアナログならではです。
デメリット
最安とは言いましたが、これはあくまで簡単なイラストの話
水彩や油絵など、凝った着色に手を出せば当然金額は跳ね上がります。
色紙イラストで定番のコピックは72色買えば2万円ほどかかります。
それと何より、散らかるというのがかなりストレス
描いている途中は良いけれど、書き終わった時には周りは消しカスやインク、ボツの紙などで汚れ散らかしているかもしれません。
練習していくうえで過去の作品を取っておくのは大切ですが、アナログだとそれもスペースを取る。
普段全く使わないコピー用紙を数千枚とっておくために引き出しを一つ占有するとか、良くある話です。
特に初心者から見たデメリット
初心者からみて特に大きいデメリットは、「消す」ことと「公開する」ことのハードルが高くなってしまうこと。
上達にはこの2つはとても大切です。
公開することで、初めて自分の絵に対しての客観的な評価を得ることができるようになります。
自分で頑張って書いた絵は、脳がキレイに見せてくれるので過大評価しがちです。
どんどん公開して、「いいね」の数やブックマーク数から一喜一憂することは上達への近道です。
もし、将来イラストレーターになりたいのであれば、デジタルイラストを制作して公開することにも慣れる必要があります。
ClipStudioなどのプロ仕様のソフトは機能が多く複雑ですから、できるだけ早く慣れる方がいいです。
アナログで描き続ける限りソフトの使い方を学べないのもデメリットと言えるでしょう。
「消す」ことも初心者の上達にはとても重要です。
それについてはこちらの記事でも述べているので、参考になれば嬉しいです。

最近流行りの タブレットお絵描き
お絵描きだけではないのが魅力
最近では、iPadやSurfaceなどのタブレットでのお絵描きも流行っています。
iOSでもアイビスペイントや、Clip Studioといったお絵かきソフトは豊富です。
タブレットの最大のメリットは、携帯性に優れている事です。
電池の持ちも長く、液タブと違って排熱や騒音もありません。薄くて軽量なので、アナログ以上に場所を選ばずにお絵描きができます。
当然、タブレットはお絵描きツールではないので、他にも多彩な用途で使用することができます。
パソコンを持っていない人や、元々タブレットに興味があった人にはかなりオススメできます。
デメリットについて
大きいデメリットは価格です。
絵を描くのなら、それなりに大きいモデルを選びたいですが11インチモデルでも10万円は超えてしまいます。
(それでもかなり小さいです)
やはり13インチが欲しいですが、これは15万円近いお値段。液タブの方が大きさのわりに大分安いです。
さらに、タッチペンもイラストが描けるものになると数千円はするのでこれも痛い。
描き心地もわずかに液タブに劣ります。wacom社製の液タブ比べると描き心地にどうしても違和感があります。
ディスプレイの厚みや、ペンで書いたときのざらつき具合はやはりお絵描き専用ディスプレイとは違います。
タブレットとして使いこなせるかが肝
単純にお絵描きの道具として見てしまうと、液タブに見劣りしてしまいます。
やはり、タブレットとして他の用途に使用できるかどうかが肝になるでしょう。

購入前に試すのが理想
どのツールを買うにしても、購入前に試し書きをするのが理想です。
どれも独特の癖があるので、買ってから「あれ、イメージと違う・・・」なんてことになりがちです。
近所に大きな電気屋さんがあるのなら試し書き用のデバイスが設置してあるところもあるので、ぜひ利用しましょう。
絵の練習を長く続けたいのなら、初期投資はあまり惜しまないことをお勧めします。
自分のライフスタイルに合ったツールを選んで、快適なお絵描きライフを楽しんでください!