アマチュア絵描きのコンコンタです。
20歳くらいから絵を描き始めたので、もっと早く始めればよかったなと後悔することもしばしば。
しかし、そんなことを考えても仕方がない。
考えるべきは後発の絵描きが今からどうやって上手になっていくかということ。もはや僕たちは小さいころから絵を練習してきた人とは同じではない。
結論から言うと、始めるのが遅かった組が上手になるために必要なのは目標をできるだけ絞った練習をすること!
詳しくは記事の中でご紹介!

やってよかった練習法
タイトルにもありますが、この記事に書くのは萌えイラストをできるだけ少ない練習時間でそれっぽく描けるようになるための練習です。
正直、基礎的な画力だとか漫画力みたいなものはまた別の話なので、そのつもりで読んでください。
初心者にはツール選びも大切な要素
何を使って絵を描くか悩んでいる方はこちらの記事も読んでみてください。
気に入った絵をひたすら模写
単純にこれが一番効いたと思います。
まずは自分の目標に近い絵を探します。これが一番大切なので、ちゃんと時間をかけて探しましょう!
「こういう絵が描けるようになりたい!」と思える素敵な作品をできるだけ多く見つけてください。
あとは、それらを模写するだけ。アナログでもデジタルでも良いのでそれをできるだけ忠実に。
上手くいかなかった部分は消して書き直して、できるだけ再現しましょう。何度も消して書いてを繰り返すのでデジタルの方が良いかも
これをできるだけたくさん繰り返してください。
上手く描けなくても問題ありません。全くの初心者であれば、最初のうちは人間っぽいものを描くことすら難しいのが普通です。
そっくりとまで行かなくても、「似た萌えイラスト」レベルまで描けるようになるまで100枚以上は練習が必要ですからかなり根気が要ります。
気に入った絵を模写するというのは、「自分が描きたいイラスト」を描くための一番の近道です。
とはいえこれを繰り返しても、背景や物体、リアル画は上達しません。あくまで、目標へ向かうための努力です。
人体ポーズをひたすら模写
好きなイラストを模写するだけでは補えない技術もあります。
R18イラストでもなければ、大抵は服を着た人物画の模写ですからイラスト模写だけでは人体の描き方を理解できません。
模写がこなせるようになったら自分のアイデアをイラストにしていくわけですが、これが非常に分厚い壁
ポージングや服装を自分で考えるときに裸の人体がどうなっているかをイメージできないとイラストに描き起こせないんです。
そういうわけで、早いうちから人体ポーズの模写は練習しておくことをお勧めします。
モデルになる人体を探せるサイトはポーズアニマックスが有名です。
漫画やイラストで使われがちなアクションポーズが男女別、視点別にたくさん掲載されているので気に入ったポーズをどんどん模写していきましょう。
萌えイラストに特化したものだと以下の本がオススメです。僕は実際にこの本を買って大量に模写練習しました。
着衣イラストと、マネキンのような素体イラストがそれぞれ並べて描かれているので素体の下書き⇒萌えイラスト化の工程の模写練習ができます。
萌えイラストの定番ポーズが説明付きで押さえられているのでよい座学にもなります。
アイデアはとにかくイラスト化して公開する
模写は他人のアイデアなので、公開はグレーです。模写だと明記しても権利元の人が迷惑だと感じる可能性はあります。
しかし、自分の考えたポーズでイラストを描くのなら公開は自由。というより、どんどん公開すべき。
Pixiv歴の長い上手な絵描きさんの作品一覧を遡ってみるとよくわかりますが、ものすごい数のイラストを公開しています。
そして、その人の一番古い投稿イラストを見つけてください。上達していることがハッキリと分かります。
上手にイラストを描けるようになりたければ、この人たちと同じように作品数を積み重ねる必要があります。
「数をこなすだけなら公開は必要ないでしょ?」という意見にも一理あります。
ただ、公開しなければ「仕上げ」の練習ができません。
どこまでやったら公開するか、どういう手抜きなら許されるのかというのは、公開用のイラストでないとなかなか意識しないもの。
目まぐるしく情報が入れ替わるSNS上で目を引くイラストを描けるようになるためには、公開用の仕上げも数多く経験する必要があります。
動画サイトやSNSで気になる描き方講座を見る
イラストの上達のためには「絵を描く」ことに一番多く時間を割く必要があります。
しかし、それだけでは上達に限界がありますし効率良く伸びない。何事にも座学は必要。
とはいえ趣味のイラストでガッツリ本を買って勉強するのも大変でしょうから、SNSや動画サイトでちょっとした情報収集をしましょう。
時々、目から鱗な情報がサクッと掲載されていたりするので要チェックです。
文字を読むのが疲れるのであれば、youtubeなどの動画サイトがオススメ。食事しながらでも気軽に見られますしね。

あまり必要なかったと思う練習法
大前提は目標に向かうこと
ここで書くのは、あくまで最短ルートで萌えイラストが描けるようになるためには必要なかったという練習法です。
無駄な練習は一つもなくどれも画力の向上には役立っているし、プロを目指す方には必要な練習だと思うので誤解しないでください。
絵を描くにも様々な分野があり、自分がどれを目指したいのかを明確にすべきです。
いわゆる神絵師さんは小さいころから絵を描き、美術部時代を経て美大を卒業し、プロとして研鑽を積んでいる人がほとんどです。
スタートが遅く、練習時間が多くとれない私たちは、向かうべき方向を見定めて練習していく必要があります。

上手くなりたい分野に特化して練習しよう
リアル絵の精密デッサン
美大のカリキュラムには必ず含まれていると思います。着色まで含めた基礎基本を学ぶのには最適な練習法でしょう。
いわゆる神絵師と呼ばれる人たちは大抵デッサン力が高く、SNSで練習デッサンを公開していることもあります。
デッサン力=画力という理論もよく見るので、昔は僕もデッサンの練習をしていました。
この練習は間違いなく意味はあったのですが、僕が目指している路線ではあまり役に立っていません。
精密デッサンは陰影に気を使いつつ、可能な限り正確に紙に絵を鉛筆で模写していきます。
当然ながら1枚の絵を仕上げるのに膨大な時間がかかりますし、鉛筆での陰影のつけ方にはコツがあるので最初は思うように描けません。
画力の向上よりも、最初のうちは鉛筆での着色練習に時間がかかったりしてイライラしてしまうかも。
アナログ絵にこだわりがある人なら良いでしょうが、デジタル専門で良いのならこれは有意義な時間とは言えません。
萌えイラストを描きたくて練習している人にとってリアル画の練習はモチベーション減の要因になり得ます。
描くのが嫌になるくらいだったら、こういう地道な練習は避ける方が良いと思います。
30秒ドローイング
Posemaniacsさんで公開されている無料のイラスト練習アプリです。結構有名な練習法
30秒ごとに異なるポーズのマネキンが表示されるので、それらを連続で模写していく練習
ゲーム感覚で練習でき、テンポよくいろいろなポーズの練習ができるのがメリット
友達と一緒にやって、できた模写集を見せ合ったりすると面白いです。
ただし、イラスト初心者にとってはかなり敷居の高い練習方法だと思います。
初心者が30秒以内に人間のポーズを模写するのは殆ど不可能で、描き終わる前に次々と画像が入れ替わってしまいます。
答え合わせをせずに問題集を解き続けているような中途半端な状態になり、失敗経験だけが積み重なりがちです。
出てくるポーズも数が多いだけあって、あまりイラストで使わないポーズも出てきます。
初心者がイラストを描けるようになるためには魅力的な定番ポーズを押さえるべきなので、ランダムなポーズ練習もお勧めできません。
人前でサラサラ絵を描けることに強い憧れがあるのなら基礎力向上とスピードアップにオススメできますが、萌えイラストの公開を目指すだけなら他に優先すべき練習があると思います。
手書きで背景
いわゆる神絵師のイラストは背景まで美しい。対して、初心者のイラストは単色や白背景ばかり。
やはり背景も練習しなければ!なんて思う人も多いはず。
もちろん描ければよいのは間違いないですが、背景イラストというのは言い換えれば「風景画」のこと。
初心者は目標の萌えイラストすらおぼつかないのに、ここでまた新たなジャンルに手を出すなんて無謀です。
風景画を専門に練習している画家さんもいるくらいですから、片手間で形にできるような甘い世界ではありません。
イラストに背景をつけたければラクに出来る写真加工の方法を学ぶか、良い素材集を探すことに時間を割くべし!
「そんなのずるい!」と思う人もいるでしょうが、現実を見るべきです。趣味絵描きがそんなにマルチな技術は身に着けられません。
それに、素材の利用はプロのイラストレーターさんなんかも実際にやっていることであり、権利などを理解した上で使えば何の問題もありません。

趣味絵描きは目標を見誤らないこと!
小さいころから絵を描き始め、美大を出て上手に絵を描ける人達というのはもう完全に別次元の存在です。
この経験年数は努力ではまず覆りませんから、同じように描けるようになろうとは思わない方が良いです。
「自分の描きたい絵はどんなものなのか」をできるだけ正確にイメージし、それを描くための練習に絞りましょう。
他の部分はイラストアプリの機能や配布素材を最大限活用して時間を節約すべきです。そうでなければ仕事との両立なんて厳しすぎる。
とは言ったものの、有名な練習方法はどれも画力の向上には結びついてきます。
たまに違う練習をしたくなったときなどは、やってみると新しい世界が開けるかもしれません。
何より大切なのはモチベーションを傷つけないこと。挫折せずに何年も続けていけるような練習方法こそが理想的です。
さて、僕も練習しよ…