元オーストラリア留学生のコンコンタです。
ワーキングホリデービザでメルボルンに1年留学し、半年間日本食レストランでアルバイトをしていました。
本当は現地のローカルレストランで働きたかったんですが、50軒以上応募して採用されなかった苦い過去を持っています。
①の記事では、実際に僕が使った履歴書やカバーレターを例にして応募書類の解説をしたり、オーストラリアのアルバイトの待遇についてご説明しました。
この記事ではいよいよ求人探しと応募についてお話ししていきます。
直接お店に履歴書を私に行くときのやり取りについても、実際の英会話の例を交えてご紹介します。

アルバイトの見つけ方
苦戦は必至 覚悟しよう
オーストラリアでのバイト探しは日本よりも難しいと思ってください。
理由としては、①の記事で述べたようにオーストラリアの最低賃金は非常に高く、お店側も人を雇うことに慎重だからです。
オーストラリアの飲食店などを訪れてみればわかると思いますが、大抵のお店は日本と比較して価格が高い代わりに接客と料理の質に関して上回っています。
国民性などもあるかもしれませんが、やはり賃金の高さが主な理由でしょう。
スタッフの賃金が高ければ料理の値段も上がるので、客から見れば美味しい料理が食べられて、良いサービスが受けられなければ外食をする気にはなりません。
厨房にしろ接客にしろ、賃金相応のプロ意識のある人材が求められます。経験者以外お断りのお店が大半です。
言葉の壁以上に、アルバイトの敷居の高さが日本と大きく違うので求職には根気が必要だと覚悟しておいてください。
お酒を扱うお店では資格が必要
知っておくべき知識として、RSA((Responsible Service of Alcohol))という資格のことがあります。
オーストラリアではアルコールを扱うお店で働くにはこの資格が必須です。
と言っても簡単に取れる資格で、3時間程度の講習を受けて最後にその内容に関するテストを受けて合格すれば終わりです。
メルボルンシティ内に講習を受けられる会場がいくつかあるので、バーなどで働く場合は取得しましょう。
講習は全て英語なのでいい経験になります。

RSA取得証明書
履歴書をレストランに私に行ったら掲示を求められたことがあります。
どうやって仕事を見つけるの?
オーストラリアで仕事を探す手段は大きく分けて2つあります
- 履歴書を持参して直接お店を訪問する
- Web経由で求人に応募する
結論として一番見つけやすい方法は、日本人コミュニティサイトで求人を探して応募することです。
外国レストランで働きたい人には望ましく無い方法ですが、これが一番確実かつ簡単です。
それぞれについて詳しく下で解説していきます。

履歴書を持参してお店を訪問する
オーストラリアでは一般的
日本では無い方法なので意外かもしれませんが、オーストラリアではよくあります。
家の近所で仕事を見つけたい場合や、直接お店の雰囲気をみて決めたい場合はこちらの方法が良いでしょう。
日本と違い、お店に求人ポスターが貼ってあるようなことはなかなか無いので、良いなと思ったお店には手当たり次第に履歴書を配っていく必要があります。
履歴書をOfficeworksや図書館で10枚程度印刷し、街へ繰り出しましょう。
勇気を出して
ヨーロッパや南米でもお店を直接訪問して求人をする文化があるようです。
語学学校で出会ったイタリア人やコロンビア人は臆することなくレストランに求職アタックをかけていました。
しかし、この文化は僕たち日本人にとっては普通ではありません。
いきなり履歴書を持って行って変な人だと思われやしないかと心配になりますよね。
でも大丈夫。オーストラリアでは本当によくある普通のことです。
僕は留学中に50軒以上の現地レストランに履歴書を配って回りました。
その中で不快になるような対応をされたことは一度もありません。
こちらから「仕事を探している」と伝えれば、お店の人も慣れているので必ずと言っていいいほど「履歴書は持ってる?」と聞いてきます。
そのくらい自然なことです。
最初は緊張すると思いますが、勇気を出してお店の人に声をかけてみましょう。
履歴書を渡すときの英会話
一番心配なのは英会話だと思いますので、例をお出しします。

入店して最初に
自分「Excuse me, I’m looking for job right now.」
(すみません、今仕事を探しているところなんです)
自分「I would like to talk to manager. Is there manager here?」
(マネージャーとお話ししたいんです。マネージャーは今こちらにいらっしゃいますか?)
マネージャーが居れば、「Sure.」とかなんとか言われてマネージャーに取り次いでくれることが多いです。

マネージャーが居なかった場合
マネージャーは居なかったり、居るけれど忙しい場合が多いです。
その場合、大体こんな展開になります。
店員「Sorry, manager is not here.」
(ごめんなさい。マネージャーは今ここに居ないんです。)
僕 「OK. I have resume here. Could you pass it to manager please?」
(わかりました。履歴書を持って居るので、マネージャーに渡していただけますか?)
店員「Sure.」
(わかりました。)
あとはお礼を言って退店しましょう。

マネージャーに取り次いでもらった場合
運良くマネージャーに取り次いでもらった時はチャンスです。
自分「Hi, I’m ○○. I’m looking for job right now. So, are you hiring now?」
(こんにちは。私は○○と言います。仕事を探しているんですが、今募集していますか? )
という感じで話を切り出しましょう。
どう返されるかはマネージャーによって全然違うので、そこは出たとこ勝負
履歴書を求められるか、「今は募集していない」という旨のことを言われることが大半です。
マネージャーにアタックすべき理由
お店を訪問した時は、マネージャーと話すのが理想です。
このお店訪問作戦の最大の欠点は、そのお店が人を募集しているかわからないということ
マネージャーに会って話をすれば、それが一発でわかります。
募集していない場合にせよ、希望のないお店からの連絡を待ち続けるよりはバッサリ切ってもらった方が好都合です。
チェーン店の場合、「ウチでは募集してないけど、隣駅の店舗は人不足だったかも」なんて情報がもらえることもあります。
忙しいお店でバイトスタッフに履歴書を渡しても、マネージャーまで届かない可能性もあります。
どうせなら決定権を持つ人にアタックした方が確率が上がるでしょう。
履歴書を渡したら
店員さんに履歴書を渡したら、基本的には連絡を待つのみです。
9割以上はその後何もありません。
もし運が良ければ、後日履歴書に書いた連絡先に電話がかかってきますので、面接の日程などを調整しましょう。
履歴書を渡したあと、マネージャーに会えなかった場合は再アタックするのもアリです。
「1週間前に履歴書置いていったけどどうだった?」というようなことを聞きに行くと良いでしょう。
僕はそうやって再アタックしにいって面接の機会をもらえた事があります。
(給料が安かったのでそこでは働きませんでしたが)

インターネット経由で応募する
馴染みがある簡単な方法
こちらの方が、僕たち日本人の文化に近くてやりやすいと思います。
しかし、アルバイトの求人はそれほど多くないので家の近くなどで仕事を探すとなると結構大変です。
地名も聞きなれないものばかりですので、それなりに根気が必要です。
英語サイトを利用する
オーストラリアの求人サイトの定番は2つ
SeekとGumTreeです。

Seek
Seekは求人専門のウェブサイトです。
アカウント登録制で、自分の履歴書やカバーレターを登録しておく事ができます。
良い経歴を持っていれば、企業側や転職エージェントから案件の紹介が来る事があります。
実際、僕はITエンジニアとしての履歴書を登録して、IT企業と面接する事ができました。
恐らく一番使いやすい英語サイトですが、基本的に正社員募集が多いのでアルバイト求人は少なめ

GumTree
家探し、物の売買などにも利用できるコミュティサイト
オーストラリアでは非常に有名なサイトです。
求人情報は正社員よりもアルバイト募集の方が多いですが、転職サイトではないので検索などがやや使いづらいです。
ハイブリッド作戦も有効
Web上で求人を見つけてメールで応募しても、メールを見てもらえないケースは多々あります。
家から近いお店だったら直接行ってみるのが良いでしょう。
Webで求人を探し、直接履歴書を持参するハイブリッド作戦で仕事を見つけた友達も何人かいます。
日本人コミュ二ティサイトを利用する
一番簡単かつ確実な方法です。
DENGON NET、GO 豪 メルボルン、日豪プレスなどの日本人コミュニティサイトでも求人を取り扱っています。
当然ながら日本人を募集した求人のみなので、英語サイトよりも当選率が圧倒的に高いでしょう。
やりとりも日本語で良いですし、日本文化のやり方そのままに仕事探しをする事ができます。
オーストラリア内の有名ラーメンチェーンなどもここで求人を出していることもあるので、ホワイト企業求人も見つかります。
僕は履歴書持参や、Seek経由の応募で50以上の外国レストランに応募して落選し続けました。
数カ月にわたって求職し続けて心理的にも金銭的にも厳しくなり、最終的に日本人コミュニティサイトを利用しました。
するとわずか2週間であっさりとバイト先を見つける事ができました。
お金が厳しくなってきたり、外国レストランに落ち続けた場合は最終手段としてこういうサイトがあることを覚えておきましょう。

DENGON NETさんの例
①クラシファイドへ移動
②求人タブを選択
賃金が明記されている求人も結構あり、安心できます。

仕事探しの心得
僕の留学時代を振り返り、仕事探しに大切だったと思うマインドを書いておきます。
全ては運
まずこれが大前提です。
見つかるも運 見つからぬも運。アルバイト探しに実力は関係ないと思っても良いくらいです。
英語がほとんど喋れない上にバリスタ経験がない日本人の友達がカフェで働いていたり、英語ペラペラな友達が仕事を見つけられずに悩んでいたりするのは普通のことです。
「人が足りない!!」と悩んでいるレストランにタイミング良く履歴書を持って行く事ができれば仕事が決まる。
ただそれだけの話です。
根気よくトライ
外国レストランでの仕事を探すのは一筋縄では行きません。
履歴書を配って回るのなら、最低でも20軒以上は回る覚悟をしましょう。
むしろ20軒で決まれば運が良いです。
仕事探しは冒険の機会
レストラン巡りも辛いことばかりではありません。
仕事を探して街を歩き回ると、普段は行かないような場所に足を踏み入れたりすることになります。
留学は冒険してこそです。仕事が見つかってしまえば、冒険の機会が減ります。
仕事探しが目的の全てになってしまうと、上手く行かない時にただ辛いだけです。
あまり結論を急がず、オーストラリアのレストラン見学&店員さんとの英会話練習だと思って気長に職探しをしましょう。
働くこと以上に貴重な経験ができるかもしれません。